映画ヴェノムを見てきました。正直なところ期待を裏切るガッカリムービーでした。
ヴェノムのどこがつまらなかったのか、個人的感想を書いていきます。
全然ヴェノムにならない
始まってからの1時間、全然ヴェノムになりません。
主人公のエディの仕事がうまくいかないこと、宇宙生命体を密かに研究する資産家ドレイクのこと。
彼らの人となりやストーリーの裏付けをじっくり見せてくれるのはいいけど、
こちとらヴェノムを見にきたんだい!
あの鋭い目つきとおどろおどろしいモンスターが暴れるところを見にきたんだい!
と大声で叫びたい。
そもそも、サム・ライミ版スパイダーマン3にて登場したヴェノムはファンの期待を裏切るものだったそうです。
原作の筋肉隆々とした怪物めいた見た目とは裏腹に、映画版は意外とスリムなボディ。
サム・ライミはあまりヴェノムを好きじゃなかったので、アイデンティティを活かしきれなかったとも言われています。
スパイダーマン3公開から10年以上の月日が経ち、リブートされたヴェノムの姿を楽しみに映画を見にきたファンも多いと思います。
それなのに、1時間まったくヴェノムの姿がお目見えせずに物語が進むのは正直かなり退屈でした。
ただ今回のヴェノムはファンも納得のデザインだったのではないでしょうか。
人間の何倍もある巨大に大きく裂けた口。シンビオートとしてのウネウネ感の集合体。
2018年のCG技術と融合した表現は、ヴェノムの禍々しさをしっかりと描いていました。
ヴェノムは何をしに地球に来たのかが全然わからない
ドレイクの研究により、宇宙から連れてこられたヴェノムやその仲間たちのシンビオート。
ヴェノムに言わせると、自分たちから宿主である地球人にわざと連れて来させたとのこと。
ただのスライム状だったシンビオートたちですが、実は高い知能を持っていたようです。
それなのに、地球を滅ぼすつもりでいたヴェノムは主人公のエディを気に入り、地球を守る道を選びます。
いや、エディを宿主として寄生してから、なんか心変わりするような出来事ありましたっけ?
あんな凶暴な見た目をしてるのに、エディの体は居心地がいいという理由で味方につくのはどうもなぁ。
結局中身はいい奴みたいな扱いになってしまって、全然「最悪」じゃなかったことにガッカリ。
戦闘シーンがすごく短い
地球滅亡を企てるシンビオート「ライオット」との最終決戦。
ライオットは自らの体を武器に変形させて戦う戦闘能力の高い個体とのこと。
さぞかし迫力の戦闘シーンが見れるかと思いきや、ライオットは1度腕をハンマーに変形させ、鎌で切りつけてきただけであっさりヴェノムにやられます。
さっきも言ったように、この映画はヴェノムの迫力ある戦闘シーンと大暴れを期待してたのに、散々時間をかけて決着はあっさり。
一番の見せ場が一番短い時間。ガッカリです。
ヒロインがかわいくない
ヒロインのアニーですが、かなり微妙なライン…。
ヒロインが微妙と言えばサム・ライミ版のスパイダーマンに登場するMJ(キルスティン・ダンスト)が有名ですね。
彼女といい線争えるぐらいなんとも微妙です。決してかわいいとは言えません。
元々恋人同士だったエディとアニーのエピソードにイマイチ感情移入できなかったのは、そこら辺に原因がありそう。
まとめ
ピーターパーカーがスパイダーマンになる過程、トニースタークがアイアンマンになる過程。パワーを手に入れて段々と変化していく様がヒーロー映画の醍醐味。
悪のヒーローであるヴェノムも、その過程を楽しみにしていたのに、それがいつまでも果たされないのが最大のガッカリポイントでした。
ただ、エンドムービーで出てきた殺人犯クレタス・キャサディが口にしたカーネイジというキーワード。
カーネイジと言えばヴェノムの一部が寄生して生まれたヴィラン。
見た目はヴェノムに似てるけど、赤い触手を張り巡らせた攻撃を仕掛けてくる強敵。
続編が実現すれば登場が予想されます。
今作はヴェノムシリーズの導入として、次の映画では戦闘シーンが多いことを期待して待つことにします。