ジョジョリオン完結をジョジョファン25年の目線でネタバレレビュー

ジョジョリオン完結をジョジョファン25年の目線でネタバレレビュー
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ジョジョリオンが完結しました。
ジョジョリオンのテーマは呪いを解く物語だったそう。そういう意味では連載を終えたことでやっと私自身もジョジョの呪いが解けました。

『ジョジョリオンはつまらない』ネット上ではとにかくネガティブな感想が多かったですが、完全に同意見です。

ジョジョを読み続けて25年のファンであっても、ジョジョリオンはとにかく惰性で読み続け、途中で何度も何度も買うのをやめようかと迷ったほど。

完結を機に改めてジョジョリオンの感想を書いていきます。ひとつ補足すると、作品をこき下ろしたり単なる批判だけで終わらせるつもりはありません。いちジョジョ好きとしての正直な感想と、これまでのシリーズとの比較を交えて感想を述べていきます。

目次

ジョジョリオンのネタバレレビュー

ジョジョリオンがつまらない。ネット上では同じような感想を持っている人は少なくありません。冒頭でも述べたように、ただただ惰性で読み続けて最後を迎えました。

ただ正直なところ物語序盤の5巻ぐらいまではすごく面白かったんです。なぜ序盤まではおもしろかったのか。それを歴代シリーズとの比較の観点から考えたいと思います。

ジョジョには奇数部と偶数部で大きな物語の流れがあるというのが私の持論。

奇数である3部5部7部。これらは「旅」が大きな流れ。ある目的地へと進んでいくことで物語が進行するスタイル。3部のスターダストクルセイダースはDIO (ディオ)を倒すために日本からエジプトへ。5部の黄金の意思では、ボスを追いベネチアからローマへ。7部ではスティールボールランレースのゴールを目指すとともに、大統領であるボスを追って旅をする物語。

偶数の4部6部8部。これらは「限られた空間」がテーマ。4部は杜王町を舞台に、街を箱庭として限られた空間の中で物語が進みます。
6部では刑務所と言う箱の中での物語。8部は一巡後の世界を経て同じく杜王町という箱庭を舞台にした物語。
この箱庭型の4部6部8部がまさに「奇妙な物語」とマッチして、個人的にとても好きな展開のスタイルです。

8部の序盤はその際たるものでした。杜王町を舞台にしている事はもちろんですが、常助が初めてソフトアンドウェットを出現させたときがそれを象徴しています。

バスルームと言う限られた空間でスタンドを出現させる演出は、箱の中の箱、限られた空間の中で繰り広げられるスタンドが日常生活と異質なものの組み合わせとしてすごく魅力的に感じたことを覚えています。

その後もカツアゲロードなど日常生活に潜む奇妙な出来事に出くわしていくスタイルはまさに「ジョジョの奇妙な冒険」。それはジョジョリオンの魅力でもありました。

序盤が面白かったのは、限られた空間での物語進行が上手くマッチしていたことにあると考えています。

敵キャラに魅力を感じない

雲行きが怪しくなってきたのは八木山夜露、岩人間が出現してから。

ジョジョリオンの何がつまらないって、敵キャラに全く魅力がないんですよね。岩人間が物語の敵グループとして大きな立ち位置になっていますが、物語を象徴するようなインパクトがまるでない。その姿も名前も覚えているキャラは少ないです。

これまでのシリーズと比較すると差は一目瞭然。アニメ化されている3部から5部までのスタンド使いはオーラに溢れた敵が多かった。

ちょっと思い浮かべてみるだけでも、3部ならアヌビス神を扱うチャカ、ダービー、ペットショップ、宿命の敵DIO。4部ならサーフェスを操る間田、ジャンケン小僧、噴上裕也。余談ですが仗助の「それ以上だぜ噴上裕也」のセリフがすごく好き。

もちろん外せないのは吉良吉影。
短編作品集の「死刑執行中脱獄進行中」にも吉良は出てきますね。

5部ならプロシュート兄貴とペッシ、リゾット、チョコラータとセッコ、ディアボロ。
などなど。

8部は誰覚えてるかなー。八木山夜露とプアー・トム、ドロミテぐらいかな。あと透龍くん。
兄弟の毒ガス使いとかは名前思い出せないや。

物語に没入できなかったことで敵キャラの魅力も感じられず、結果的にほとんど記憶に残らずになってしまいました。

スタンドデザインに魅力を感じない

ジョジョと言えばスタンド!私はスタンドが登場する3部以降が好きなんですが、ジョジョリオンはスタンドデザインも魅力を感じないものがほとんどでした。

そもそもスタンドがどんどんひ弱になっていきますよね。スタープラチナやザ・ワールド、クレイジーダイヤモンドなどの筋骨隆々キャラはほとんど見られなくなりました。
まぁ5部のゴールドエクスペリエンスから普通体型になっていったので今に始まったことじゃないけど。

それにしても8部は腕が細いスタンドが多い。もっと言うと腕が紐状だったりそもそも腕なんてなかったり…。

ドギースタイル、カリフォルニアキングベッドちゃん、ドゥービー・ワォ、兄弟が扱う毒ガスのやつなどなど。
筋肉的なのはさておいてもデザイン的にも残念なのが多かった。
ウイルスみたいな棘状のもので人型をしてなかったり、プアー・トムもスタンドとしての造形はなくレゴみたいな家のおもちゃがスタンド…。
こんなふうに枚挙にいとまがないんですよね。

先ほど敵キャラに魅力を感じないと言いましたが、敵スタンドに魅力を感じなかったことでキャラにも愛着が湧かなかったのかも。

伏線が回収されないまま終わった

ジョジョファンならあるあるかもしれません。初期の設定がいつの間にか無いことになっていたり、スタンドの能力が途中で変わったり。
ゴールドエクスペリエンスも始めは相手の攻撃をそのまま相手に返したり、魂を暴走させたりだったのが最終的には新しい生命を生み出す能力に落ち着きました。

ジョジョリオンも無くなってしまった設定がいっぱい。
設定画ではすきっ歯だった定助は綺麗な歯になり、圧迫されてないと寝られないのは最初だけ。まあそれはたいしたことじゃないのでいいです。

問題なのは回収されないままの伏線がわんさたあることなんですよね。東方家の手すりにあった紋様。康穂が昔付けていた髪飾りにも図書館の本にもありました。さも意味ありげに登場しながらも結局なんの説明もありませんでした。

意味ありげな紋様が後々重要な展開になる、みたいな演出は個人的に好きなので、それが消化されないままだったのはガッカリ。

風呂敷を広げて随所に伏線を張りつつもイマイチ消化不良で終わってしまったのは非常に残念でした。

敵の攻撃がワンパターン

カツアゲロードまではそうでもなかったけど、以降は敵の攻撃がワンパターンな印象。

何かの異変に気づく

その異変が攻撃として現れる

「俺たちは攻撃されている」
これの繰り返し。

攻撃としても地味なものが多かったなー。
扉を開けたら襲ってくる、毒ガス、ウイルス、地中戦車、砂。
こう考えるとこれまでのスタンドと能力は変わらないんですけどね。
ウイルスはパープルヘイズだし、砂はザ・フール。歴代の能力が地味と思わなかったのはやっぱりスタンドのデザインかな。
魅力的なデザインがあったからこそ地味な能力でもそれが活きていたのかも。

ジョジョランドへの期待

やっと完結を迎えたジョジョリオンへの感想をつらつらと書かせてもらいました。楽しめなかったところは多々ありつつも、次回作はジョジョランド(仮)とすでに発表されています。

全く新しい物語になるのか。ジョジョリオンの惰性が続くのか。
不安はありつつもジョジョ好きとしてはチェックしちゃうんだよなーきっと。
これからもジョジョを追い続ける生活は続きそうです。

以上、ジョジョリオン完結をジョジョファン25年の目線でネタバレレビューでした。

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