実写版攻殻機動隊「ゴースト・イン・ザ・シェル」見てきました。
攻殻機動隊はARISE以外全部見てる攻殻機動隊好きですが、この映画は楽しめる作品ではありませんでした。
少佐を日本人以外が演じるとは何事か!とかは思ってません。
楽しめなかったのは配役以外の部分にあります。
ネタバレありのレビューをします。まだご覧になってない人はご注意を。
実写版を見るための勇気
アメリカでの興行収入はボロボロ…日本での映画ランキング初登場は5位と、まぁヒットしてないのは知ってました。
実写化は難しいし、コアなファンが多い原作だけにアレルギーを起こして絶対に見ない!と決めてる人もいたんじゃないでしょうか。
前評判は良くないながらも、ハリウッドで実写化された攻殻機動隊の世界観を映画館で見たいと思ったので、だいぶハードルを下げて劇場で鑑賞。
ここからは良かった点、悪かった点両方書きたいと思います。
「ゴースト・イン・ザ・シェル」の悪かったところ
少佐が弱い
原作の草薙素子、少佐と言えば世界でも指折りの義体使いのスーパーハッカー。
どんな屈強な男でも、電脳に入り込み力を使わず相手を倒…さない!
実写版の少佐はめちゃくちゃ肉弾戦繰り広げます。
いかにもワルのチンピラサイボーグに捕まった時も、基本殴る蹴るで応戦。
相手の電脳に入り込む、といったシーンは大統領を襲った壊れた芸者ロボとの接続ぐらい。
ほとんどハッカーとしての凄腕感はありませんでした。
少佐は10代の女の子だ
原作でも実年齢の記述はなかったと思うけど、あのクールな雰囲気は少なく見積もっても20代。
普通に考えれば30代いってると思うけど、なんと実写版の少佐は10代の女の子です。
ティーンエイジャーです。
ある企業の陰謀により、スラム街でたむろっていた若者を連れ去り、その女の子の脳を義体に移植。
その結果生まれたのが少佐です。
子供の頃から義体を使い、今ではスーパー義体使いへと成長した、という設定は完全になくなってます。
しかも、連れ去られてから義体へ移植され、公安9課の少佐になるまで1年しか経ってません!
(どっかで聞き間違えたかと思ったけど、素子のお母さんに再会したときに1年とハッキリ言ってました。)
義体も使ったことない女の子が、たった1年でなんで先鋭部隊のリーダーになれたのかは全く描かれてません。
少佐ビリビリされすぎ
とにかく少佐が電流を流されてビリビリさせられます。
機械の体に電流が有効なのは理解できるけど、それしか攻撃方法ないのか、と言いたくなります。
あんたこないだもビリビリさせられたのに、また後ろから当てられてからにもお!
とにかく原作での完全無欠のクールで凄腕な少佐の姿はなし。
自分の存在に葛藤しつつも前に進もうとする姿はいかにも悩める10代感がぬぐえませんでした。
「ゴースト・イン・ザ・シェル」の良かったところ
芸者ロボの異様さ
ゴーストインザシェルで一番の見どころは、芸者ロボだと思います。
芸者っていう日本独特の文化と出で立ちに「ロボット」要素が加わることで、なんとも言えない異様さと怖さがあります。
登場時の滑るような身のこなしは役者さんのうまさでしょうが、蜘蛛のようなロボモードに変形したときのお化けじみた怖さはグッときました。
ハリウッドで実写化された
公開を控えてるジョジョや鋼の錬金術士。すでに死亡した進撃の巨人やテラフォーマーズなど、アクションやCGが絡む映画を日本が実写化して成功した試しがありません。
予算もなにもかも桁違いに低すぎるんだから、いい加減アクションやSF作品の実写化はやめてくれ(:3っ)∋
ゴーストインザシェルは内容の面白さは置いといて、やっばハリウッドで実写化されたことがせめてもの救い。
世界観やCGのクオリティは見ていて楽しいものでした。
原作へのオマージュ
多少オリジナルストーリーはあるものの、基本的にはこれまでの攻殻シリーズのシーンや登場人物が随所に取り入れられてます。
芸者ロボ襲撃時、ビルから飛び降りながら光学迷彩で暗闇に消える少佐。
雑居ビル郡の広い水たまりでの戦闘。
マトリックスにもあった、銃撃から柱の陰に隠れたときの建造物崩壊の描写。
などなど他にも数々の原作シーンが取り入れられてます。
原作への敬意が感じられるところではありました。
まとめ
と言うわけで実写版ゴーストインザシェルの感想でした。
原作ファンとしてはそこまで楽しめるものではなかったけど、一度も攻殻機動隊を見たことない人もちゃんと理解できる内容にはなってたので、興味があればぜひ。
最後に一言。
メイチャーン!!
では(´ v `)